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ペーパークラフト設計・製作

秋山好香教官 ダウンロード&組立解説AFV


 10式戦車のペーパークラフト化(JグランドEX誌付録)記念企画として、イカロス出版様の公式認定を受けての公開です。
 秋山教官(一等陸尉)は、「萌えよ!戦車学校」(文/田村尚也先生、イラスト/野上武志先生)の登場人物で、萌え+ミリタリー漫画の第一人者である野上武志先生がデザインされています。
 ペーパークラフト化にあたっては、野上先生とMC☆あくしず編集部様にご監修いただきました。
【注】本ペーパークラフトは複数の著作者が権利を有しており、無断転載や販売を固く禁じます。     

 「萌えよ!戦車学校」について

 <以下、イカロス出版様のサイトより抜粋>
 2005年に、萌えイラスト×超真面目な戦車解説という奇抜なコンセプトで誕生し、萌えミリタリーという新しいジャンルを発掘した話題作。現在までに8冊が刊行、1号目からすべてロングセラー。
 本文の執筆・マンガ監修は「ガールズ&パンツァー劇場版」や「魔法少女特殊戦あすか」の軍事監修、各種軍事雑誌などで執筆中のミリタリーライター、田村尚也氏。マンガ・イラスト執筆は「ガールズ&パンツァー リボンの武者」「紫電改のマキ」などの執筆で知られる野上武志氏。

ペーパークラフト型紙(PDFファイル)のダウンロード

※ このペーパークラフトは裏表両面を印刷してください。
※ 紙の厚さは0.2mm程度が適します。
※ 印刷時の設定は、倍率を100%にしてください。

←「表面」はこちら
←「裏面」はこちら

切取り・折り線図の確認

切取り・折り線図(PDFファイル)を表示します(クリックしてください)

  

目次

     

組立説明本文

■道具及び組立の準備

 まずは道具です。参考までに私が普段ペーパークラフトの組立に使用している道具のうち、今回の作例に使用したものをご紹介します。

 ① ハサミ:刃先が薄く細めのものが適します(写真は刃先が短く小回りが効くタイプ)。
 ② カッター:私の場合ほとんど使用しませんが、直線は定規と組み合わせると切りやすいです。
 ③ 定規:紙に折り目をつけたり直線をカッターで切る際に使用します。
  ※カッターと併用する場合、金属製でなく樹脂製で厚めの定規にしましょう(安全面)。
 ④ 書けないボールペン:紙に折り目をつけます。0.5よりは0.7mmの方がお勧めです。
 ⑤ 紙の断面を着色するためのペン:今回の作例は、このコピックC5しか使っておりません。
 ⑥ ピンセット:必須です。これが無いと細かい部品は組めません。
 ⑦ 接着剤:木工用の速乾タイプ(含有水分が少なめで紙がふやけにくい)がお勧めです。
 ⑧、⑨ 結束タイ(ビニタイ)です。今回は【必須アイテム】です。
 ほかに写真に写っているカッターマットのほか、ルーペなどがあると良いでしょう。
▲今回、紙の断面の着色には、このコピックを使いました。インクが紙に染み込みやすいため、ペーパークラフトの種類によっては向きませんが、今回は基本的に紺色の制服など色の濃い部分に使用しますし、狭い紙の切り口にもインクが浸透するので、秋山教官の髪の毛には向くと思います。
 色は、展開図の色と同じにする必要はなく、あくまで紙の白色が目立たないようにするためなので、グレー1色のみで十分に足りると思います(今回の完成サンプルはこれ1本だけ使いました)。

▼下の画像は結束タイ(ビニタイ)です。購入に当たっては、幅が4mmのものをお選びください。また、色は2種類を用意しましたが、間接の隙間からこの結束タイが見えるので、比較的目立たない色として使い分けました。



▼下の画像は部品を切り取った後の紙の余白を菱形に切ったもので、接着剤を塗布するためのヘラとして用います。大量につくってどんどん使い捨てします。


▼下の画像は折り線を書けないボールペンなどの尖ったものでなぞる作業です。今回はゆるく曲げる部分も多いのですが、フレーム部はきっちり折っていきます。


▼下の画像はペン(今回はコピック)で紙の断面を着色するときの注意ですが、ペン先は、必ず紙の裏側から近づけるようにし、紙の表面(印刷面)から近づけないようにします。




■各部品の組立(フレームから脚部まで)


 まずは胸のフレーム(部品1~3)の組立です。
 幅が細い場所は、折り筋を付けただけでは指では曲げにくいので、ピンセットを使って折り曲げると便利です。

 細かいノリ代には、余った紙で作ったヘラを用いて接着剤を塗布します。

 接着時に指が入らない場所や小さいノリ代を押さえるのにもピンセットを使います。


 各部品は、それぞれ形状を整えてから接着していきます。なお、接着するのはノリ代マーク「●」のあるところだけです。



 次に腰のフレーム(部品4~6)を組み立てます。





 次に下半身の部品7~13を組み立てていきます。


 各部品は曲面が多いです。曲面はピンセットや定規など硬いものを指の上で強く押し当ててスライドさせると紙が丸まりますので、あらかじめ部品の形状を整えてから接着しましょう。



 参考までに、非常に細い部品(戦車の砲身です)を筒状に丸める方法をご覧ください。全てがこの方法の応用です(▼)。


 太もも(部品8、11)も筒状ですので、あらかじめ紙を丸めてから少しずつノリ代を接着していきます。




 部品9、12はさらに細い筒状ですので、しっかり紙を丸めてから接着します。




 次に部品10と13を組み立てます。


 フレーム部以外の折り線は、きっちり曲げる必要は無いので、折りスジを付けずに最初からピンセットで折り曲げていきます。


 接着時の押さえもピンセットを使います。




 以上でフレームから脚部までの部品が組み上がりました。これらの部品はこのままとし、残った他の部品を組み上げていきましょう。



■各部品の組立(頭部から胴体・腕まで)

 次に頭部から組み立てていきます。部品がより細かく曲面が多いので難易度が上がりますが、これまでの手法の応用です。
 まず頭部(部品14~16)です。

 折り線が多いですが、まずは各折り線をピンセットで丁寧に折り曲げていきます。顔などは特に折り線(破線や一点鎖線)を表示していないので、あらかじめ「切取り・折り線図」を確認してください。  ※切取り・折り線図(PDFファイル)はこちら。


 先に形状を整え、ノリ代は少しずつ接着していきます。








 部品同士の接着は、ノリ代マーク「●」の部分だけですのでご注意ください。



 部品16は、耳たぶ同士もノリ代になっているのでしっかり接着してください。




 次に制服(部品17~)です。こちらも先に形状を整え、ノリ代は少しずつ接着していきます。






 部品17と18の接着もノリ代が多いので、少しずつ進めていきます。


 まず背中の部分のノリ代をしっかり接着し、先に左側、次いで右側と接着します。ノリ代が細かいので、ヘラで接着剤を塗布していきます。




 スカート(部品22、23)を組み立てます。





 襟元(部品19、20)を組み立てます。非常に細かいですが、目立つ部分ですので丁寧に組み立てましょう。








 両腕(部品24~29)を組み立てます。筒状なので、しっかり丸めてから接着しましょう。



 以上で髪の毛と選択式の顔を除き主要な部品が組み上がりました。



■各部品の連結

 いよいよ各部品を連結していきます。結束タイは5本を用意します。作例では白いものは脚部と背骨に相当する部分、黒いものは腕部に用いました。


 結束タイは、あらかじめ先端のビニル部を斜めに切って差し込みやすい形状にします。


 まずは胴体(胸と腰)のフレームを連結します。写真を参考に結束タイを差し込んだあとは、下側の先端は数センチを折り曲げて固定します。





 次に腕と脚の芯になる結束タイを差し込みます。差し込み口が固く入りにくい場合は、あらかじめピンセットなどを差し込んで差し込み口を少し拡げておきましょう。







 下半身の部品を差し込んでいきます。左右を間違わないようご注意ください。




 各部品の緩みが無いようしっかり差し込んだら、結束タイの先端部は折り曲げて足の裏に収めます。





 次にスカートです。これは上から被せます。


 制服の上着も上から被せます。
 上着は、うなじの部分でフレームに接着します。しっかり奥まで差し込んでから接着しましょう。




 続いて脇の下も接着していきます。あえてノリ代は標記しておりませんが、図のようにしっかり胸と腹部が密着する位置で接着します。




 次に襟の接着です。シャツと上着の順で、後部と胸元の2か所を接着します。






 両腕を接続していきます。奥まで差し込んだら通常の状態(腕を下に垂らした状態)にします。結束タイの先端は、折り返して5mm程度残してカットします(結束タイのカットはハサミを使いますが、刃を傷めるのでここだけは安いハサミを使われることをお勧めします)。




 両手を取り付けます。部品29(26)を部品28(25)に差し込んで腕の先端(手首の部分)に被せます。かなりタイトに設計しているので、入りにくい場合は部品29(26)の差し込み部を少し切って幅を狭くするなどして調整してください。




 腕はそのままでは可動範囲が限られるので、最後に肘関節の部分を切ります。中の結束タイは切らないようご注意ください。
 なお、先に肘関節の部分を切ってから結束タイを差し込もうとすると、上腕と前腕の位置関係を決めにくい(結果的に左右の腕の長さが揃いにくい)ので、この手順がお勧めです。


 もう片側の腕も同様につなげていきます。








 頭部を取り付けます。結束タイの先端は折り返して1cm程度残してカットします。




 いよいよ完成も間近です。頭髪(部品30)を組み立てます。ノリ代が細かいのでピンセットで曲げて形を整え、少しずつ接着していきます。






 頭髪を頭部に接着します。赤い円で囲った突起は、顎側面の裏側に折り込みますが、頭髪の上部を接着固定した後に接着剤を塗布するとよいでしょう。







 前髪等(部品31)を組み立てます。





 前髪等(部品31)を頭部に接着します。この部品は少し位置がずれるだけで印象が変わってきますから、まず接着剤を付けずに頭部に被せてみて、入念に位置を確認し、写真のように接着剤を多めに塗布して接着します。




 頭髪の状態です。頭頂部は少し浮く感じにすると頭部のラインが丸くなります。これで本体は完成しました。






■その他選択部品(顔)の組立・取付

 こちらは選択式(脱着式)の顔(表情)部品です。

 今回は6種類の顔(表情)をご用意しました。組立方法は部品14の前側と共通ですので省略します。


 顔部品の取り付け方法です。写真は解りやすくするため前髪等(部品31)を取り付ける前の状態でご説明します。


 顔部品は、額の両側とこめかみの部分が尖っています。この尖った部分4か所を頭髪の下側に潜り込ませるように差し込んでいきます。


 奥まで左心だ状態です。顎が丁度重なっていれば奥まで入っています。
 最初は固くて入りにくいかもしれませんが、一度しっかり奥まで差し込むと入りやすいです。前髪等(部品31)の接着前にこの作業をしておくのも良いでしょう。



 これでついに完成です!おつかれさまでした。
 ぜひ、JグランドEX誌の付録「10式戦車」も組み立てて、秋山教官と並べてあげてください。




バナースペース

紙乃製作所

■活動内容
 ペーパークラフトの設計・製作及びその請負

■代表
 ハルト(Hiroaki Kawamura)
■連絡先
 haruto@kamino-ss.jp