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ペーパークラフト設計・製作

ジェイ・シップス誌付録 FFM-2 くまの 組立解説AFV


 ジェイ・シップス(Jシップス)誌VOL.96 2021年2月号の綴込付録「FFM-2 くまの」の組立方法について詳しくご案内します。
 今回の型紙は、縮尺がいつもより少し大きめの1/700となっているため、通信アンテナ類も色々再現するなど細かいパーツもあります。一方で、ステルス艦なので部品点数は少なめとなっておりますので、比較的短時間で組み上がると思います。どうぞ完成までお付き合いください。

【注】 くれぐれもカーターナイフなどでケガをしないよう、十分にご注意ください。

目次

     

組立説明本文

■道具及び組立の準備

 まずは道具です。参考までに今回の完成サンプルの組立に使用した道具をご紹介します。

 ① ハサミ:刃先が薄く細めのものが適します(写真は刃物のまち関市のメーカー製)。
 ② カッター:私の場合ほとんど使用しませんが、直線は定規と組み合わせると切りやすいです。
 ③ 定規:紙に折り目をつけたり直線をカッターで切る際に使用します。
  ※カッターと併用する場合、金属製でなく樹脂製で厚めの定規にしましょう(安全面)。
 ④ 書けないボールペン:紙に折り目をつけます。0.5よりは0.7mmの方がおすすめです。
 ⑤、⑥ 紙の断面を着色するためのペン:今回はこの2本しか使用していません。
 ※⑤は呉竹のカラー筆ペンで、水性顔料インクで滲まず最高です(ただし単品入手に難)。
 ※⑥は呉竹のうす墨&黒の筆ペンです。今回はこれ1本でも十分でしょう。
 ⑦ ピンセット:必須です。これが無いと細かい部品は組めません。
 ⑧ 耳かき:接着時に手の入りにくいところを押さえるのに用います(他で代替可)。
 ⑨ 接着剤:木工用の速乾タイプ(含有水分が少なめで紙がふやけにくい)がお勧めです。
 ほかに写真に写っているカッターマットのほか、ルーペなどがあると良いでしょう。

▼下の画像は部品を切り取った後の紙の余白を菱形に切ったもので、接着剤を塗布するためのヘラとして用います。大量につくってどんどん使い捨てします。


▼下の画像は折り線を書けないボールペンなどの尖ったものでなぞる作業です。とにかくきっちり折って少しずつ接着していくことがポイントです。


▼下の画像は筆ペンで紙の断面を着色するときの注意ですが、ペン先は、必ず紙の裏側から近づけるようにし、紙の表面(印刷面)から近づけないようにします。




■船体上部の組立


 まずは煙突の組立です。折り線は書けないボールペンで折り目はつけていますが、それでも細かい部分は折りにくいので、ピンセットで折り曲げると良いでしょう。


 ノリ代は小さいので、接着剤の塗布には、余った紙で作ったヘラを用います。


 船体を組み立て始める前に煙突を接着します。接着のときに指の入りにくい部分は、ピンセットで押さえます。



 各部の接着を始める前に、全ての折り線を折り曲げておきます。こうして部品の形状を整え、組み上がり時の状態を確認してから接着作業に入ります。


 各部の接着は、一気に何か所も行おうとせず、少しずつ進めていきます。





 接着時の押さえにはピンセットを用います。


 繰り返しになりますが、少しずつ接着しましょう。狭い隙間部分への接着剤の塗布にはヘラを用います。



      

 以上で船体上部が組み上がりました。



■マストの組立

 マストの部品は3点のみです。先に上部を組み立てます。



 少しずつ接着していきましょう。





 ピンセットは、このような場合も接着時の押さえに便利です。

 以上でマストが組み上がりました。



■艦首など船体各部の組立

 艦首も左右を分けて少しずつ接着していきましょう。



 底の部分は先端に少し隙間が出来ますが(黄色い円)、これが正常です。


 ピンク色の「うらノリ範囲」は、写真のように位置を合わせます。



 甲板(艦橋)の形状を整えます。


 甲板~艦橋の接着も少しずつ行っていきます。狭い隙間部分(黄色い円)への接着剤の塗布にはヘラを用います。





 後部甲板などの各部品の形状を整えます。



 各部品を順に接着していきます。部品⑩は、前後に注意してください。



 部品⑪も前後に注意しましょう。


 艦首など船体の形状が組み上がってきました。次は、いよいよ仕上げの段階です。



■各種装備の取付

 ついに完成も近づいてきました。細かい部品も多いので、最後まで丁寧に進めていきましょう。

 主砲やレドームなどの形状を整えます。


 先にマストを取り付けてから、ほかの小さな部品を接着します。


 マストは奥までさし込みます(少し船体に入りづらいですが、慎重にねじ込みましょう)。接着剤は、写真の位置までマストを差してから塗布すると良いでしょう(接着剤がはみ出ないよう、マスト側でなく本体側(隙間)に塗布します)。


 レドームは、写真のように角を切り取ると、より"らしく"なります。


 シーRAM CIWSを接着します。


 各種アンテナを組み立てます。まずは丁寧に切り出しましょう。


 アンテナの裏面は、グレーに着色しましょう。グレーのカラー筆ペン(薄墨の筆ペンでも可)などを使用すると良いでしょう。


 部品番号の順に船体に接着していきます。



 接着後、やや外側に傾けます(アンテナの根元をピンセットではさんで少し曲げます)。


 アンテナを後ろから見ると、傾斜の角度が揃っていることがポイントです。


 ヘリは、お好みに応じて配置してください。



完成!!!
 以上で「FFM-2 くまの」ペーパークラフトは完成です!おつかれさまでした。




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■活動内容
 ペーパークラフトの設計・製作及びその請負

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 ハルト(Hiroaki Kawamura)
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